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ステーブンキング、小説クージョを読んで あらすじ ネタバレ

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ゾンビ化したセントバーナード

飼い主さんと楽しそうに散歩するワンちゃんたち、見ているだけで可愛いですね。もし、いつもは飼い主さんに従順なワンちゃんが突然あなたに襲い掛かってきたらどうしますか。明らかな殺意を持って……。

そんな怖いお話がこの「クージョ」です。殺人モンスターと化した巨大なセントバーナードが、人間を襲います。

 

作者について

スティーブン・キングは1947年アメリカメイン州生まれのホラー小説の作家です。映画化された作品も多数あります。リチャード・バックマンのペンネームを使っていたこともあります。

「キャリー」「ミザリー」「シャイニング」「グリーンマイル」など有名な作品が次々と出版されています。

「クージョ」は1981年にアメリカで出版されました。翻訳は1983年永井淳さん訳で新潮社より出版されています。1983年にはアメリカで映画化されました。

 

物語の舞台

アメリカ合衆国メイン州のキャッスルロックという田舎町です。メイン州は実在の州ですが、キャッスルロックはキングが創造した街です。他のキング作品にも何度か登場します。キャッスルロックには住みたくないですね。

 

あらすじと登場人物

巨大なセントバーナード犬が狂犬病にかかり、次々と人を襲い、最後に車に閉じ込めた母子を襲っていく物語です。

クージョは体重約90Kgのセントバーナードです。柴犬が10Kgとするとクージョ1頭で柴犬9匹分の大きさです。セントバーナードはもともと温和で辛抱強く自分で考える能力が高い犬種です。遭難者の救護犬として活躍しました。

クージョの飼い主はキャンバー家です。自動車修理工場を経営していますが生活は苦しいようです。夫のジョーと妻チャリティー、10歳のブレッドの3人暮らしです。犬は放し飼い、予防注射はしていません。ブレッドはクージョを可愛がっていますが、父親のジョーはあまり興味がないようです。

キャンバーの自動車修理工場のお客さんとなるトレントン家は、夫のヴィック、妻のドナ、4歳の息子タッドの3人暮らしです。ニューヨークから引っ越ししてきました。ヴィックは事業に失敗しており、ドナには何か秘密があるようです。

クージョは優しい犬で修理工場にやってきたタッドの相手をしてくれます。

ある日、クージョはウサギを追いかけて遊んでいるうちに、コウモリに鼻を噛まれてしまいます。次第に狂犬病の症状が現れ、本来の優しいクージョは消えてしまいます。やがて人を襲うクージョ、その襲い方は残虐で狡猾です。そこに何も知らないキャンバー家の母ドナが息子のテッドを連れて修理工場にやって来ます。襲い掛かるクージョ、親子は暑い車の中に閉じ込められてしまいます。

 

 

感想

クージョはコウモリに噛まれてから次第に狂犬病の症状が現れ狂暴になっていきます。その過程でクージョは自分が変わってきていることに気が付き戸惑っていました。でも何ができるでしょうか。とうとうクージョは狂犬病ウイルスに食い尽くされてしまうのです。殺人モンスターに変わってしまいました。可哀そうなクージョ、彼に罪はないと思います。でもクージョはゾンビのようになってしまいました。狙われたらもう逃げられません。

予防接種もしない無責任な飼い主のキャンバー家に腹が立ちます。きちんと飼っていればクージョは幸せに暮らしていけたはずです。

クージョに襲われるキャンバー家の妻ドナと息子のタッドの恐怖と絶望は、読んでいて苦しくなってきます。クージョの攻撃に加え炎天下の車に閉じ込められるという状況です。ドナはこの恐ろしい状況下、クージョのことを自分の犯した罪に対する罰だと思います。ドナは今まで過去の過ちをずっと悔やんでいたのでしょう。勇気を振り絞って息子を守るためにクージョと闘います。母親の役割を取り戻したようでした。

闘いの中、ドナはクージョの次の行動を読もうとしていますが、クージョもドナの考えを読んでいます。恐ろしい巨大犬です。もともと賢い犬なのでドナに勝ち目はあるのでしょうか。可愛い息子のテッドはまだ小さいのにいつまでこの状況に耐えられるでしょう。ドナ達が車の修理に来なければこんなことにならなかったのに、いや、夫が出張していなければこんなことにならなかったのに、そもそもドナが家族を裏切らなければ、と思います。そんな仮定法を考えるくらいに絶望的な闘いだと感じました。

クージョはどうなるのでしょうか。奇跡が起きて狂犬病が突然治ったりはしないのでしょうか。 母のドナと息子のテッドはどうでしょうか。クージョに勝てるのでしょうか。それとも誰かが助けにきてくれるのでしょうか。もし助かったとしたら、これからこの恐ろしい出来事を克服していけるのでしょうか。

 

終わりに

「クージョ」は残念なことに新潮社に在庫はないようです。電子書籍化もされていないようです。中古品は出ています。こんなに怖い本なので是非復刊していただきたいです。

最後に、飼い主の皆様へ。大事なワンちゃんをクージョのようにしないために、狂犬病の予防接種は忘れないでください。現在日本ではワンちゃんを含めて狂犬病の発生はないそうですが、世界にはまだまだあるそうです。いつ海外から入ってきてもおかしくない状況だそうです。

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